2025年5月、G型M2 Racingが正式に発表されました。
F型M2に乗る身としては「そりゃ気になりますよ」といった感じ。
ただこれから書くことは、実用性ゼロ。誰かの役に立つこともありません。完全に、M2を愛でる者の独り言です。
エンジン:ついにB48型へ
噂されていた通り、エンジンは2リッター4気筒のB48型。
G型M2が1700kg台という重量級ボディであることが影響しているようです。
パワーよりも軽さと冷却性、そして整備性を優先した仕様。レース車両としての“現実的な選択”なのだと思います。「速さ=パワー」ではなく、「速さ=冷える・壊れにくい・軽い」。そんな世界ですね。
足まわりとブレーキ:ちゃんと“走れる”仕様
ショックアブソーバーはKW製。
今どきのレースカーは乗り心地もよい、と聞いたことがあります。きっと、こいつでもツーリングできるのでは?
そして気になるブレーキ。
資料上は「BMW Mコンパウンドブレーキ」とあり、また画像を見る限り純正パーツと近いように見えます。細かい部品の違いはあるかもしれませんが、基本的には“BMWの純正で対応できるように設計された”ということなのでしょう。
その一方で、エアダクトはしっかり装備。冷却性能はきちんと確保しているようです。
F87のM2 CS RacingではAlcon製のブレーキが使われていましたが、G型ではコストを抑えつつ、十分な制動力と冷却を両立した仕様。
「モータースポーツの入り口」としての立ち位置がより明確になった印象です。
車重:1498kg。ようやく軽くなった
G型M2 Racingは、1498kg。
ベースモデルより200kgの軽量化です。
内装や遮音材の削減などを経て、ようやく「本気で走れる重さ」まで持ってきたという印象。しかしエンジン出力が313馬力であることを考慮するとそこまで速くはないでしょう。
おそらく前期型のM2 CS Racingの方がタイムは速そうです。
……と、ここまで書いておいてなんですが、実は僕、G型M2に試乗したことがありまして。
そのときは「重い」とは全然思わなかったんですよね。不思議なもんで。
たぶん、足まわりのチューニングやトルクの出方などで、重量感が上手く隠されてたんでしょう。

でも、Racing仕様の1500kg切りは、それとはまた違う世界。走り出した瞬間にわかる、物理的な軽さがあると思います。
エンジンへのこだわりは、そこまでない
M2に4気筒エンジン?と思われる方もいるかもしれませんが、個人的にはあまり気になりません。
直6にこだわる気持ちも理解できますが、Mの称号に必要なのは「エンジン形式」ではなく、「走りへの姿勢」だと考えています。
実際、718ケイマン(4気筒)に乗ったときはそのスムーズさに驚きましたし、速さや軽さは運転の楽しさに直結します。
重さとMのジレンマ
最近のG型Mモデルは、車重1700〜1800kg台が当たり前になってきました。
もちろん技術の進化で動力性能は高まっていますが「軽いからこそ感じられる楽しさ」はどうしても薄れがち。これが僕がG型Mモデルに踏み切れない一番の要因なのです。
サーキットで走ることを前提にすると、この重量感はやはり気になります。
G型M2に試乗したときは感じなかったとはいえ、繰り返しハードに走らせる場面ではきっと効いてくるはずです。

さいごに:理想と現実の間で
4気筒エンジン、軽量ボディ、整備性の高さ──
これらは現代のモータースポーツで非常に重要な要素だと思います。
BMWがあえてこの構成でM2 Racingを出したというのは、ある意味では「理想」と「現実」の落とし所を見つけた結果かもしれません。
次のMモデル、2リッターの直4で勝負してみるのもアリじゃないですか?
……いや、マーケ的には難しいんでしょうけど、ちょっと夢見ていたいんですよね。

管理人のYujiです。
BMWのM2に乗っています。休日のサーキット、早朝の峠、深夜の首都高で走らせています。
この仕様だと直線以外は、86/BRZの方が速くて楽しいかもしれませんね。86/BRZで少し軽量化すると1200kg台ですから、M2Rは1300kg台、せめて1400kg切って欲しいと思いました。
バッタくんさん
市販に比べれば軽いですがレースカーとしてはまだ重いですね。ブレーキとタイヤへの負担が高いでしょうねぇ。