ラストラン(BMW M2 F87)

我が愛車

ガレージへ下り、愛車のドアを開けて乗り込む。

バケットシートに身を沈め、ブレーキペダルを踏み込んでエンジンに火を入れる。

10万キロを超えた個体ですが、エンジンは相変わらず快調です。

シートベルトを締め、Dレンジへ。これまでと何ひとつ変わらない動作で、M2はガレージを出ていきました。

都心から郊外へ向けて走らせながら、私は4年前のことを思い出していました。

  • カーセンサーで一目惚れし、即電話して翌日に購入したこと
  • 妻に「家族がいるのに2ドアを本当に買うなんて思わなかった」と言われたこと
  • 住宅ローンを抱えながら自動車ローンまで組み、本当に大丈夫なのか不安だったこと
  • 納車までの3週間がとてつもなく長く感じたこと
  • 初めてエンジンを始動した時の爆音に驚いたこと
購入 ディーラー
購入当時の写真

次から次へと、さまざまな思い出が蘇ってきます。

2022年8月に購入して以来、約4年間を共に過ごした相棒です。購入時の走行距離は64,000km。そして売却時は100,347km

単純計算で4年で4万キロ弱を一緒に走ったことになります。

輸入車らしい高額な部品代に何度も腰を抜かしそうになりました。それでも故障を未然に防ぐためにメンテナンスを続け、休日になるたびに走り回ってきました。

そんな愛車も、今は予備キーと車検証が助手席に置かれているだけ。ナビゲーションはリセットされ、いつもの車内とは少し違う雰囲気です。

約束の場所へ

思い出に浸りながら走っていると、約束の場所にはあっという間に到着しました。

ETCカードを抜き取り、もう少し車内に居たいと思いつつ最後の瞬間を噛みしめながらエンジンを停止します。先ほどまで響いていた直列6気筒のサウンドが消え去り、耳が痛くなるほどの静寂が訪れました。

大きく深呼吸をして、ゆっくりとドアを開け「おはようございます!」と売却先店舗のスタッフと挨拶を交わしました。

2026年6月21日土曜日午前10時。私はBMW M2(F87)を降りました。

M2が連れて行ってくれた世界

この4年間は、本当にあっという間でした。そして間違いなく、M2を所有したことで私の人生はより豊かなものになったと思います。

走り好きの紳士たちとツーリングへ出かけました。皆さんの世界は驚くほど広く、話を聞くだけでも刺激的でした。M2に乗っていなければ、おそらく出会うことはなかったでしょう。

紳士な皆様とのツーリング

東北一周の旅にも出ました。長距離を走り抜け、帰宅した時には愛車は泥だらけ。それでも、その汚れさえ誇らしく思えました。

東北のどこか

サーキットも走りました。純正状態のままでも十分に楽しめる完成度の高さは、やはりMモデルならではです。

サーキットでの一コマ

そして何より、家族との思い出があります。妻と娘を乗せて、さまざまな場所へ出かけました。後席は決して広くありませんでしたが、それも含めてM2との生活でした。
娘が車内でイヤイヤを発動し、どうにもならず困ったことも今では懐かしい思い出です。

悔いはありません

M2を降りることに悔いはありません。なぜなら、この車は十分すぎるほどの思い出を私に残してくれたからです。

運転する楽しさ。

旅の楽しさ。

仲間との出会い。

家族との時間。

そのすべてが、この1台に詰まっています。いやぁ、本当にM2に乗れてよかった。そう心から思います。

またいつか、どこかで会う日まで。

さようなら。

そして、ありがとう。

元気でね!@カーリンクディライト浦和インター店

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